竣工間近です
生活のうえのひと屋根、
夏に着工をご報告させて頂いて以来すっかりご無沙汰になっておりました。
平屋ならではの広い面積の基礎工事、
キャンチ柱と大きな登り梁の架構がダイナミックな建て方、
たっぷりと雨水を受け止める屋根と一体となった内樋の造作、
あかるい屋根をつくるぐるりとまわるハイサイドサッシ、
生活スケールにあった木の仕上げ工事、、、
着々と工事が進んでおりまして、
構造、施工、職人さん、いろんな方の知恵が随所につまった住宅は、
いよいよ竣工間近です。
まずは、建て方です。
構造があらわしになる箇所が多いので、金物も慎重に選定しています。
屋根は勾配がつき、さらに斜め形状なので現場加工が多く、
奮闘していただいた大工さんに本当に感謝です。
同時に、手加工で進んでいくことを実感する感動的な場面でもありました。
上棟後の検査で屋根にのぼりました。丘みたいです。
注)本当は上れません。
屋根が、分厚いものにみえないよう、重いものにみえないよう、
先端をとんがらせる納まりにしています。
そしてこのなかに板金屋さん渾身の内樋が入っているのです。
「屋根」というと、外からみるものだったりと生活とは少し遠い存在の建築の部位です。
この「生活のうえのひと屋根」では、梁より上の吹抜け空間も「屋根」として考えることで、
内外関係なく敷地に浮かぶ「ひと屋根」を共有します。
普通よりも生活に近づいた「屋根」のしたで、どんな時間が過ぎていくのでしょう。
次回、桜の咲く頃に竣工レポートができるよう、もう一踏ん張りです。
萬玉直子